校長室の窓から
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No.558 女子校の軌跡

2017年11月20日 月曜日

 職員室の私の座席は南側の窓を背にしてほぼ中央にある。したがって、中庭の通路を行き交う生徒は私の背後をすり抜けるようなもの。先日、職員朝礼の始まる10分前、席に着くや真後ろでトーンの高い声が私と逆の方向に走った。「オハヨー、アイラブユウじゃけんネー」。突拍子もない意味合いと底抜けに明るい響き、以前はよく耳にしていたのに最近は聞かなくなったような気がする。声の主は恐らく、女子校に入学した3年生であったろう。
 ときに、先週土曜日夜、松山市駅のデパート9階で同窓会総会が行なわれた。赴任して数年は、男性教職員以外の約200名が成人女性の集まりに、何とも言い難い居心地の悪さを覚えたものである。今ではもう慣れたが、私自身に所属員としての自覚ができたからだろう。演壇上の看板には女子校の軌跡である4つの校名が並ぶ。「松山美善女学校」「松山女子商業学校」「松山女子商業高等学校」「聖カタリナ女子高等学校」、再来年はこれにもうひとつが加わる。実は最近気付いたのだが、大正14年生まれの本校の年齢は私のそれに25をプラスすればよい。本校は創立92年を経て、今、93回目の年の瀬を迎えようとしている。

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No.557 竹炭への期待

2017年11月13日 月曜日

 校長室の扉の内側に、竹炭を用いた壁飾りを掛けている。本校の教員が山間部の中学校を訪問したとき、その学校の校長先生からいただいたものである。生徒さんたちが焼いた炭であるらしい。それは、私の座席と正対していて、パソコンから目を上げる度に視界に入って来る。また、室内灯のスイッチの上、扉の横にあることから、部屋を出入りするにつけ至近距離を通過する。いつのまにやら、そのつど深呼吸をする癖がついてしまった。何となく、ドア付近の空気は澄んでいるような気がするからである。
 それと言うのも、竹炭の効用が名刺大のカードになって壁飾りの隅に添付されていて、実は、その内容に期待を寄せている。「部屋に置くだけで、消臭や除湿の効果あり。カビや結露を防ぎ、ぜんそくや花粉症対策にもなります」。毎年、12月の校長室はクリスマスリースで年の瀬の雰囲気をかもし出すが、それまでの間、この壁飾りにひと働きしてもらうことにした。狙いは消臭効果にある。長年にわたりこの部屋にしみこませてしまった色々を、多少なりとも除いてもらえるかもしれない。

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No.556 学園祭のテーマ

2017年11月07日 火曜日

 いつものことながら学園祭のテーマには感心させられる。どういう手順で決められるのかその詳細を知らないが、その年度がどのような年回りであるのかを的確に表現している。共学2年目の今年は「一蓮托生~花咲けカタリナ日和~」。運営責任者の最上級生は、女子校に入学した最後の生徒たちである。これが共学初年度となる昨年では「Catalina special!!~みんなで開く新たな扉~」。そしてその前年、女子校最後の年においては「90th ANNIVERSARY~最後のGirls’Story~」であった。
 ところで、今年の学園祭において、本校では初めての試みがあった。昨年までは諸事情があり校内各所でクラス別に集合、全校放送で開会が宣言され中庭での水軍太鼓の演奏をオープニングの合図としていたのだが、今年は白ゆり館で「開会式」を行った。生徒会長の開会宣言に続き、ステージ上での水軍太鼓、さらにはコーラス部の合唱、吹奏楽部の演奏に全校生徒が耳を傾けた。正に、今年のテーマ「一蓮托生」を具現化するような時間となり、校内の一体感を高めつつ一日がスタートしたのである。

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No.555 ときに流れる時間

2017年10月30日 月曜日

 定時に下校した翌朝、校長室に入るや会議机の上の「活け花」に視線が飛んだ。花器の周りにカボチャが配されている。一瞬何事かと怪しんだものの、直ぐに了解する。「ハロウィン」に合わせて、華道部が訪ねてくれたのであろう。この横文字、ここ数年ですっかりとその存在感を増したように思うが、これから先も私は全く馴染めそうにない。ただそんなこととは別に、校長室で生徒と出会えなかったのが残念であった。私が親しく生徒と話をする数少ない機会を逸したからである。
 華道部は放課後の部活動作品を、しばしば校長室に持参してくれる。これから先だと「クリスマス」や「バレンタインデー」、「ひな祭り」に期待が持てる。作品を運んで来るときは、3人以上5人以下である。「正面はどっち?テーマは何?」とか、「製作者は誰?ひょっとして先生?」とか、3つ4つの質問をした後に少しばかりの感想を告げる。生徒たちは互いに顔を見合わせながら、私の話を照れくさそうに聞いてくれる。堅苦しさを充満させた校長室だが、ときに和やかな時間が流れることもある。

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No.554 知らない街で

2017年10月23日 月曜日

 県下の私学15校が運営幹事となって、「全国私学教育研究集会」が週末の松山で行なわれた。大会テーマは「時代を先取りする私学」。ただ、秋雨前線の停滞とあいまって、「松山や秋より高き天守閣」を見てもらえなかったことに多少の憾みを残す。
 この種の会のオープニングは著名人の講演を通例としているが、今回は「夏井いつき氏の句会ライブ」が企画された。テレビの中と同じテンポの良いスピーチの下、5分間で500余名の句を集め、特選7句が選ばれた。次はその1句である。「秋の雨知らない街語りあう」。なお、作者によると、中七の字足らずは意識したものではなかったという。
 さて、集まりは6部会に分かれて進んだが、本校の教頭2人に研究発表の場があった。ひとつは「特色教育部会」において本校の総合学科の取り組みを、もうひとつは「教育課程部会」にて、本校特進コースでのICT教育についてである。それぞれに独自性があり、先進性にも富んでいる。本校発信の研究発表が2つも載るパンフレットを手に携え、誇らしい気持ちに浸る2日間であった。

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No.553 秋たけなわ

2017年10月16日 月曜日

 先頃閉幕した「えひめ国体」には、本校から8競技に51名の選手を送り出したが、このイベントは嘗てない「スポーツの秋」を県下にもたらした。それに刺激を受けたのだろうか、今年はいつになく色んな秋が気になっている。秋は今、たけなわである。
 先月末、ニュージーランドからの留学生25名を迎えて「国際交流の秋」。日系人のノーベル文学賞受賞のニュースに「読書の秋」。そして先週、看護科に入学した高校2年生が迎えた秋、いつの頃からか私はこれを「立志の秋」と呼んでいる。看護科に学ぶ生徒がこの時期に、長く秘めていた「志」を私的にも公的にも正式に表明するからである。
 この後も、まだまだ続く「秋」。今月末に予定される書道パフォーマンスでは「芸術の秋」。この行事、スタートしたときのレベルを思うと今や格段にアップした。楽しみである。来月に入ると先ずは学園祭で「文化の秋」。続いて2年生の修学旅行が実施される。言うまでもなく「行楽の秋」。弁論大会は、さしずめ「実りの秋」というところか。そして締め括るのが、二学期期末試験での「学習の秋」。

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No.552 オメデトウ!

2017年10月10日 火曜日

 愛媛国体に本校から派遣した選手は、8競技に51名、過去最多となった。水球で6名とサッカーで10名、計16名の男子生徒の加わりが大きい。ところでその分、私の応援計画には苦慮した。既に決まっていたスケジュールもあり、結局、自分の目に映すことができたのは半分の4競技でしかない。訪ねそこなった選手たちが長く厳しい練習に耐え抜いたことを思うと、今叩いているキーボードの文字が申し訳のなさで霞む。
 ときに、目にした中での圧巻はボウリング少年女子個人戦決勝の3ゲーム。予選6ゲームを終えて15ピン差の第3位で臨んだ試合は、成績順に2人1組で1フレームごとに投球レーンを交替し、1ゲーム終えるとレーンを2つ移動する。したがって、1位の選手と隣り合うレーンで投げることが何度もある。互いのストライクが目に入り、また、スプリットの危機にも気付くはず。息を凝らした観戦者の視線は転がり行くボールを追いかけ、弾けたピンを確かめるや大きな喝采を送る。見事な逆転優勝であった。心からのオメデトウ!を贈ります。ご両親にもお声をかけて握手を交わし、優勝の喜びを交換した。

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No.551 仕上げの段階

2017年10月02日 月曜日

 そろそろ仕上げの段階に入ってきた。来年度の生徒募集に関わる活動である。入学試験はまだ先のことだが、受験校は年末を期限に決定される。したがって、それにつながる私達の活動はここ1ヶ月余りで終止符を打つことになる。募集活動の最終行事は、11月11日(土)に予定している中学3年生対象の「学校入試説明会」。その日から逆算して、来月21日(土)には保護者対象の「学校説明会」を行うが、さらに例年その前に、中学校現場の先生方をお呼びした説明会を校外で実施している。
 この会は「地域別説明会」と呼び、県下3会場で行なう。今年のそれは先週の火水木、順に宇和島、西条、松山で実施した。会は午後1時30分から3時までの1時間半、私たちが時間をかけて説明できる唯一の場でもある。この数年は、伝えたいことがオーバーフローしているくらいに多い。私には会の冒頭で10分間が割り当てられるが、今ならばその3倍あっても大丈夫。だがしかし、と思う。話の内容は、薄められたものよりも濃縮されたものの方が耳に心地良い。この状況を維持したいものである。

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No.550 最後だけは英語

2017年09月25日 月曜日

 毎年この時期、「英検スーパージム」と銘打ち、中学生の「英検」受験者にそのノウハウを伝授している。社会貢献の一活動として始めて長いが、先の土曜日には昨年に倍する約200名の参加者をみた。次は、持ち時間2分の私の挨拶である。
 「本校にはいくつかのハイレベルな力、他に誇る実績があります。例えば、看護科専攻科の国家試験の合格率は、県内のどこよりも勝っています。また、運動部女子生徒の総合力は県内No.1だと思っています。来月は国体が本格的に開催しますが、ここへは51名もの選手を送ることができました。そして、そうしたことと同等に自慢できるのが「英語の学習指導」です。特に昨年からは、新校舎において本格的なICT授業が始動しています。今日はその設備をフルに活用するものではありませんが、その雰囲気をお伝えすることはできると思います。どうぞ、3時間みっちりと勉強して、英検3級、或いは準2級の合格証を必ず手にしてください。それでは、最後のひと言くらいは英語で締めておきます。“Have a good time in today’s English lesson. That’s all.”」

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No.549 特設プールに華

2017年09月19日 火曜日

 カレンダーのめぐり合わせが悪く、速報性に欠けるがお赦し願いたい。私がホームページに書き込むのは、原則として毎週月曜日。それは、題材を土曜から日曜にかけて準備するためである。先週はほぼ1週間遅れの体育祭を採り上げたが、今週などは実に1週間とプラス1日の遅れとなる。以下は先週月曜日の話題。
 過日、ご家庭にはプリントでお知らせしたが、愛媛国体へは本校から8競技(バスケットボール・ソフトボール・バレーボール・新体操・器械体操・ボウリング・サッカー・水球)に51人を送ることができた。過去最多の人数であり応援にも力を入れたいのだが、残念ながら日程と開催場所の両面でそう簡単にことは運ばない。中で唯一、会期前に実施された水球に大応援団を送ることができた。行き先は坊ちゃん球場のある中央公園。その方面での現地集合は夏の野球で経験していて、朝8時、約800人の生徒たちの集合はスムーズであった。初戦は大会初日の第一試合、相手は昨年の覇者で第1シードの石川県。さすがに勝利を呼び込むには至らなかったが、それでも、特設プールのオープニングに大きな華を添えることができた。

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No.548 降雨コールド

2017年09月11日 月曜日

 願っていた「ほどほどの残暑日和」を通り超え、降水確率90%の中で体育祭は決行された。未明の雨でグラウンドは緩んでいた上に、そぼ降る雨を睨みながらの進行であった。いくつかの種目をカットしながら、関係者は気が気でなかったろう。以下は、当日の私の挨拶(抜粋)である。
 「今年の体育祭に期待したいことがふたつ。ひとつは、男子生徒がほぼ2倍になったのだから、それに見合う進化を遂げてほしい。もうひとつは、『聖カタリナ女子高等学校』に迎えた生徒、3年生へのお願いです。90年に余って培ってきた女子校の良さ、味わいを、今日のこの場で存分に披露しほしい。それを1,2年の女子生徒はしっかりと受け止め、体の中に染み込ませ、来年に備えてもらいたい。」
 結局、プログラムを2種目残したところで激しい降雨となり、全員がテントの中で肩を寄せ合いそのまま閉会式へ。コールドゲームの宣告に対して、生徒たちから不平や不満の声が挙がることはなかった。「全力・真剣・協力」の中で流れた7時間。このとき覚えた感動は、女子校の体育祭に目を瞠った11年前のそれに匹敵している。
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No.547 夏休みの宿題

2017年09月04日 月曜日

 全国の小学校が新学期に入ったところで、先月末の新聞記事が思い浮かぶ。それは、夏休みの宿題に関するものである。「小学生の親/夏は大変」の見出しで「定番の読書感想文や自由研究は2割以上の保護者が助言」との文面が、これで良いのか?とする論調の中にあった。
 この率を私は低いと思う。4人の子どもと関わった延べ10年余の体験からすると、5割を超えてもおかしくないのでは。子どもたちと一緒に取り組んだ「自由研究」は、父子がマジで触れ合った数少ない思い出となっている。
 忘れもしない小学校5年の夏、工作の宿題で提出したヨットは、私の不器用を見かねた父が仕上げた。先生には見透かされていたように思う。しばらくの展示期間は気恥ずかしかったが、その一方で、父親の技量を誇る気持ちもあった。手助けの度合いが難しいものの、こうした機会に親への尊敬、感謝、憧憬、…が生まれないとも限らない。仮に、チクリと痛む心のキズになったとしても、それはそれで得難い夏休みの産物と言えよう。

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No.546 前倒しで進む学校行事

2017年08月28日 月曜日

 先週末、未明の凄まじい雷鳴に、我が家の犬は正気を失ってしまう。いつものことながら、私が家の中に入れ、家内があれこれと介抱に手を尽くす。ひと段落して布団を引き寄せながら、これで水不足の解消に道がつくのだろうか、やっと猛暑とおさらばできるだろうか、それにしても登校時でなくて良かった、などの思いを巡らせて再びの眠りについていた。その数時間後、何事も無かったかのように尾を振る犬に散歩用のリードを付け、お決まりのコースをひと回り。久方ぶりの涼しさに身をさらす。
 さて、このところの夕餉どきには、食卓を囲む三方の窓からツクツクボーシの鳴き声が小止みなく入って来る。夏を惜しむかの調べを聞くが、すんなりと次の季節にバトンが渡るのかどうか。実は、今年は2学期の始業式を例年よりも1週間早く、先の25日金曜日に行なった。それに連動して、体育祭はいつもより早い来月5日である。校長室の窓からかいま見た応援練習も、仕上がりを急いでいた。大会当日は天高き秋の空とはいかないまでも、どうか、ほどほどの残暑日和でありますように。

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No.545 スクールバスに寄せて

2017年08月21日 月曜日

 今朝の校長室の窓は、スクールバス2台が静かに占有していた。今年の夏休みは今週末に完結する。その内、この窓も明るさを取り戻すことだろう。ときに、1台のバスは野球部専用として創部に合わせて購入しておりまだ1年半も経ってはいないが、対する1台は、聞けば実働26年を誇るツワモノである。ただ、シートベルトが付いてないために高速道路を走ることができず、毎日の運動場への送迎を主たる役割としている。なお、この秋の国体期間は、本校生徒の出場する四方の競技場へ駆けつけることになる。
 さて、全国高校野球大会は残すところ2日となった。ベスト4の所在する各県県民、そして全国各地に散らばる県出身者には期待感の高まる数日である。朝な夕なに、何かと話題に上っていることだろう。その期待感、これより本校野球部にも抱きたい。始動して2年目の夏を終え、いよいよこれからは学年のハンディなく対等の立場で力量を競い合う。野球部のバスは、部員たちがきれいに使っていていまだ新車同様である。「一年でも早く、甲子園の駐車場で浜風を受けたい」とは、バスの代弁である。

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No.544 いまさらの悔い

2017年08月14日 月曜日

 シンガポールに出張した息子の土産話。ある会社を訪ねて名刺交換の段となり、「私も愛媛県の出身で今治の生まれです」と言う副社長格の人物と相対した。「ヨシノと申します。宜しくお願いします」と差し出した名刺を見て「ひょっとして、お父さんは教員ではないですか。実は、ヨシノという名前の先生にあまりイイ思い出がないんですよ」。「ええ、父は教員ですが、でも、今治のご出身でしたら関係ないと思います」。「いや、私は松山の○○高校でしたから」。「ええっ、それじゃあ」と話は続いたらしい。
 海外企業の業種と今治出身、この二つでその人物の名前を言い当てた。37年前、私は彼の高校1年時の担任をしている。彼が私を嫌う原因にもおおよその見当がつく。大学時代に教職課程を全く学ばないまま教育界に入ったためもあったろう、間違いなく私には教職に就く身のイロハが欠けていた。臨時免許状の新米教員を一部の生徒は珍しがって受け容れてくれたが、奇異に映った生徒もいたはずである。それにしても、海の向こうで往時の私が話題に上るとは、教師という仕事の怖さを改めて思い知る。

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No.543 続 サード・プレイス

2017年08月07日 月曜日

 ただいま午前10時、台風5号が西日本上空を進行中である。どの地域も大禍なきことを願う。
 ところで、前回発信した私のサード・プレイス(第3の場所=心の安らぐ所)を、昨朝、意識して歩いてみた。池のほとりを回る道のりは、陸上競技場のトラック1周余りになるだろう。この場所を目指して歩くことが、いくつもの効用をもたらしている。以下、思い浮かんだままに並べるが、案外それはポイントの高い順なのかもしれない。
 先ずは、犬のためになっている。犬小屋横のリードを手にすると急にソワソワにし始め、首に付け替えるや私を強く引っ張って門に向かう。いつもの道順で約1時間、私の半歩左前を行く。次は家内のため。休日のその時間、家に私がいないのはかなり大事なことらしい。三つ目は学校のためにも。この時に思いつく仕事上のあれこれは結構多く、小さな手提げ袋にはメモ用の手帳を入れている。四つ目に健康。特に往路では背筋を伸ばし、かつ、早足で歩く。そして最後に、道路のためにもなっていようか。道中で犬に小用をさせてもらう返礼として、池の周回に入る所から路上のゴミや空き缶を拾いながら帰宅する。右手に小さな火挟みを持ち、左に提げたA4大のビニール袋が毎回ほぼ一杯になる。

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No.542 サード・プレイス

2017年07月31日 月曜日

 カトリック教会の出版物のひとつに、「心のともしび」というB4サイズ1枚を二つ折りにしたものがある。月1回の発行で、決められたテーマに沿って6名の文章が載ることを常としている。生徒たちにも読んでもらおうと、全教室に掲示している。しかし、手にとって目線を落として読まないと、心で共鳴するのは難しいかもしれない。
 実は、少し前のテーマに「ストレス解消法」とあって、ある詩人の一文が紹介されていた。「家と職場の往復だけでなくサード・プレイス(第3の場所)をつくり、精神の憩うひと時をすごすといい」。そこで、我が身に置き換えてみた。ぼんやりと浮かんできたのは休日の犬との散歩である。ほぼ1時間をかけるお決まりのコースだが、一般道から自動車の入らない池のほとりを半周して再び一般道に戻る。水鳥も憩う池の風情は、季節によって大きく異なる。どうやらこの10年は、犬と連れ立って歩く野辺の道が私のサード・プレイスであるようだ。もっとも、ある時期はネオ○街の一角であったし、長くパチン○店がそれであった時期もある。思い返すに、どうやら第3の場所は変遷するものらしい。果たして次は、どのようなところだろう。

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No.541 男子生徒の知らない力

2017年07月24日 月曜日

 共学2年目の夏。硬式野球部は、2回戦で苦杯を喫した。また、密かに目論んでいた水球部のインターハイ出場も、結局、1年先送りになった。両部共に、男子生徒にとっては未知の3年生の厚い壁、「ここで終わってなるものか」に跳ね返された格好である。ただ、少なくともこれらの2部には、今秋にもリベンジの機会がある。野球部は春の選抜大会に通じる秋季大会、水球部は愛媛県代表チームの主体となって国民体育大会に臨む。これよりは夏の悔しさをバネに転じて、一段の成長を遂げてもらいたい。
 ところで、水球は英語で「WATER POLO」、水中の格闘技という別名があるようになかなかエキサイティングな競技である。1クォーター8分で、ボールを得ると30秒以内にシュートしなければならない。このあたりは、バスケットボールのルール(10分、25秒)と似通っている。過日、四国選手権大会決勝を昨年に続いてプールサイドで観戦したが、11-12の1点差で惜敗した。昨年は6-10と記憶するから、オフェンスは各段にレベルアップしたと言えよう。それだけに、来年こそはの期待をかけるのである。

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No.540 笹飾りの祈り

2017年07月18日 火曜日

 期末試験のさ中から放課後になると、学校90有余年の歴史上初めての掛け声が連呼されていた。「カッセカッセカタリナ、カッセカッセカタリナ、かっ飛ばせーカータリナ!」。このリズム、この文句、新参者なのに校長室の窓からドカドカと入って来る。40人のチアリーダーが赤と黄色のポンポンを曲に合わせて揺らし、その最後にバットをスイングする格好をしてこれを叫ぶ。しらゆり館の外階段を球場のスタンドに見立てて練習を繰り返していたが、西条ひうち球場での初披露となった。「お疲れ様。皆のお陰で、初戦突破ができました。2回戦は坊ちゃん球場での全校応援です。おそらくテレビ中継も入るでしょうから、さらに完成度を高めて、多くの県民に見ていただきましょう」。
 ところで、聖カタリナ館の玄関にある笹飾りに、こんな願い事があったのを何人が知っているだろう。「聖カタリナ学園高校の野球部が/甲子園の神様にも愛されますように」。たまたまの通りすがりに、待ち構えていたかのように目に飛び込んできた。こんな所にこんな祈りがあるのだから、野球部の選手たち、そう簡単に引き下がるわけにはいくまい。

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No.539 今日の空は夏の空

2017年07月10日 月曜日

 先週の火曜日昼間、愛媛県の真上を台風3号が通過した。朝早くから「警報」が出るかも知れぬと身構えていたが、それらしい様子は微塵もないまま一日が暮れた。ただ、松山の地に異変は無かったが、翌朝のニュースに驚かされる。先ずは島根県に、続いて福岡県と大分県に「特別警報」が発令されたのである。この警報は「数十年に一度の災害の可能性がある」と定義されているが、今朝の報道では死者が20名を超えた。道路が寸断されて孤立した集落はいくらもあるらしく、一刻も早い復旧をお祈りする。
 ホームページ上にこの欄ができて10年、何度か同じようなことを書いてきた。私たちの住む松山が、どれほど自然環境に恵まれているかということを。台風の発生時期には、しばしば「暴風警報」が出て、そのつど休校の措置を取るものの大きな災害に発展したことはない。有り難いことである。梅雨明け宣言はまだ聞かないが、校長室の窓から見える今日の空は、白い雲を幾片もちりばめた夏の空である。若者の季節の到来。いま、生徒たちの頭の中では、いくつもの夏のプランが右往左往しているのだろう。

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